人間の運命

人間の運命はある程度生まれるときに決まっている・・・・というけれど。

火曜日の夜に、私の携帯が鳴りました。
相手は地元の友人Yちゃん。
どうも声の様子がおかしい。
どうしたのかな？と話を聞いていたら・・・・・

「あのね、日曜日にね、Tちゃんのお兄ちゃんが亡くなったんだって」
「へっ？何？Tちゃんのお兄ちゃんが亡くなった？？？？」

一瞬、私の中であまりにも想像できないことだったので
思考回路が完全に止まってしまいました。

・・・・・・何で？どうして？？お兄ちゃんってあのお兄ちゃんでしょ？？？？・・・・・・

Tちゃんのお兄ちゃんは2つ年上。
私たちが中学一年生で入学したときには、中学三年生。
バスケ部の部長で、部活が始まる前にバスケコートにドーンと座って
部員が集まるのを待っている姿が印象的なお兄ちゃんでした。
身体もがっちりしていて、硬派なイメージ。
でも実際のお兄ちゃんは、私たちがお宅に遊びに行くと
「お腹減っただろ？」って、チャチャチャッと料理を作ってくれたりする
優しい面もある人でした。

Tちゃんはそんなお兄ちゃんの事をとっても頼りにしてました。
傍目から見てもほんとに仲の良い兄妹。
もちろんご両親も息子さんを頼りにしていた・・・・・
お兄ちゃんも「俺がみんなを守ってやる！」と思っていたに違いない。
まだ結婚していなかったお兄ちゃん。
Tちゃんの娘さんをまるで恋人のように可愛がっていた・・・・・・

そのお兄ちゃんが38歳の若さでお亡くなりになった。

水曜日がお通夜、木曜日が告別式ということで
私も急遽実家に帰る日程を早め、水曜日の仕事が終わってから車で2時間の大移動をし
通夜に駆けつけました。
友人のNちゃんと待ち合わせをし、20時に二人で会場入り。

18時からのお通夜だったので、我々が到着したときには
親戚の方がお清めの席に付きお話をされている時でした。
会場にはご両親やTちゃんの姿がありました。
なんと声をかけたらいいのか？
言葉がみつからないというのは、こういう事なんでしょうね。
祭壇の前には沢山のお花や、地元の消防団で活動していた功績をたたえる賞状などが
飾られていました。

ほんとうなんだ・・・・

私でさえ信じられないのに、ご家族はもっと信じられないだろう。
車を運転中に持病の発作が起こり、事故を起こし
運ばれた当初はなんともなかったものが、病院で急変してそのまま亡くなったらしい。
これは人から聞いたことなので本当の死因はわからないが
きっと亡くなったお兄ちゃんも、自分がどうして死んだのか？わからなかったんじゃないかと思う。

人間ってあっけない。

生を受けたからには死に向かっていくことはわかっているつもりだけれど
こうも若く亡くなる方の事を考えると、切なくて仕方がない。
ご両親もたくましく立派に育った息子さんに、これからのことを託していたと思う。
いつも大きな背中のおじさんが、あの時はとても小さく見えた。
自営で損害保険の仕事を二人でやっていたから・・・・
まさか自分の息子が、自動車事故のあとに亡くなるとは・・・・

私はまだTちゃんにもNちゃんにも妊娠の報告はしていなかった。
明日の検診で予定日が確定してから報告しようと思っていたので。
でもTちゃんは、私を見るなり「もしかしておめでた？」と。
妊娠経験のある人にはわかるのかな？
その時に二人に妊娠の報告をしました。
こういう席でどうかな？と躊躇したんだけれど否定するのも変なので。
Tちゃんは「おめでとう！身体大切にしてね」という言葉をかけてくれました。
それどころではないだろうに、私のことまで心配してくれて・・・・
実は7年前私の母が亡くなったとき、TちゃんとNちゃんは妊娠3ヶ月だったのです。
これも何かの偶然なのでしょうか？
その時にお腹にいたTちゃんの娘さんが棺の傍らで
「おじちゃん、おっきして」と何度も声をかけている姿を見ていたら
また目頭が熱くなってしまいました・・・・・

生と死。
これは切っても切り離せないもの。
産まれてくる命があれば、消えていく命もある・・・・・
私もこの世に生まれおちてきたからには、これからも悔いのない人生を送りたいと思う。
産まれてくる子供とだーりんと一緒に。
そしていつかは来るであろう最後の瞬間に「幸せだったなぁ」と思えるように。

亡くなられたお兄ちゃんの冥福を心より祈りたいと思います。
合掌。

【8w6d 37.03℃】

コメント 8

私も今、泣いてしまいました。人の死って何てあっけないんだろう・・・。最近自分のブログで祖父の死について書いていたときもそう思ったし、ｋｉｙｏポンのブログでサリン事件の話を読んで思い出しても、涙が出てくる。自分がその被害者なわけではないけれど・・・。
一生懸命遺族の人の気持ちを想像すると自然と涙が出てくる。好きな人の死がどれほど辛いか、想像しただけで震えるほど痛いし辛いよ。
Ｔちゃんも、みこママの妊娠、本当に喜んでくれたと思う。自分の悲しみと「生まれてくる命」の喜びは別物だから・・・。
Ｔちゃんのお兄ちゃんのご冥福をお祈りします。
by 猫たぬき (2006-09-15 22:32) 

みこママ、こんばんは。おかえりなさい。

そのような訃報が。。。
悲しい出来事って唐突に起きるものなんですよね。
Tさんのお兄さんのご冥福をお祈りします。
by (2006-09-15 23:23) 

＊猫ぽん＊
ほんとに人間って産まれるまでの行程に比べて
あっけなく逝っちゃうもんだなと今回再認識しましたよ。
病気で余命何ヶ月・・・と宣告されても辛いのに
ましてや事故や急変で亡くなるとなれば、心の準備どころか信じられなくて当たり前。
この世に二人しかいない兄妹なのに、こんなに早くお別れする日が来るなんてねぇ。
私も親のことは頼りにしてるけど、特に妹とはメチャメチャ仲が良いから
もし先に逝かれたら立ち直れないのは目に見えてる。
愛する人を失う悲しみは、想像を絶します。
by みこ (2006-09-16 06:24) 

＊カズくん＊
ほんとに悲しい出来事は唐突に起きます・・・・・
カズくんもこれから摂生して、身体大切にしてくださいね。
まずは毎日の一本を少なくしていく努力を！
単車も危ないから注意してよ。
カズくんを心配しているお姉様たちの為にも・・・・
by みこ (2006-09-16 06:29) 

私もココ１年程で、二人見送りました。
泣きじゃくる人、気丈に振舞う人。
葬儀の時には、大切な人を失ってしまった人達を、
いたたまれない気持ちで見つめたものです。

本当に大切な人を失うってどんなだろう？
想像したって、実際に経験した人の足元にも及ばないと思います。
そう思ったとき、本当に「言葉が見つからない」。
「言葉が見つからない」それがTちゃんの悲しみに最も寄り添える
みこさんの感情だったんじゃないかなぁと思っています。

これから両親を支えていくであろうTちゃんを、
みこさんがそっと支えてあげてください。

Tちゃんのお兄様のご冥福をお祈りいたします。
by マイロ (2006-09-16 08:14) 

本当に近しい人との別れは辛いですよね…
年齢ではないかもしれないけれど、まだお若い方は特にこれから先のことを本人も周りの人も思い描いていたと思うので、余計に辛いですよね。
子育て、生活に追われて、毎日何気なく過ごしてしまいがちですが、平凡な生活の日々でも何か感じたことを少しでも周りの人たちと分かち合って生きていきたいなぁ、と思いました。
ご冥福をお祈りいたします。
by そらまめ (2006-09-16 14:39) 

本当に突然なんですよね。
まだまだこれからやりたいことだってあっただろうに。。。
私も従兄を中学生という若さで亡くしています。
そのとき私1歳。すごく優しくて、私をベビーカーに乗せて
散歩したり、肩車してくれたり。大好きなおにいちゃんでした。
思い出したら泣きたくなっちゃった。。。
Tちゃんも、Tちゃんのご家族も、周りの皆さんも、どうしょうもない
胸の痛みに苦しんでいるんだろうな、と思うと、私も痛みます。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
by cacocoa (2006-09-16 19:18) 

＊マイロさん、そらまめさん、カコさん＊
コメントありがとうございます。
この記事を書いた翌日に、私も大切な小さな命をなくしてしまいました・・・
大切な人を失うというのは、本当に辛いものです。
心が痛むって、外傷より辛いですよね。
健康であることの幸せを毎日感じて生きていかなきゃ。
by みこ (2006-09-18 09:57)